2023年8月3日

運転してると、時に流れてる音楽と景色とが素晴らしくフィットすることがある。

夏の夕暮れの、マジックアワーの空に見惚れてたところ、流れてきたのがキセルの「夏が来る」。なんだかわからない感情がぐわっと込み上げてきて、思わず泣きそうになってしまった。

 

以前こういうことがあったのは広島時代。

アルパークからの帰り道、西広島バイパスの高架を走っていたときのこと。スネオヘアーの「ワルツ」が流れてきたのだ。疾走感とぴったり並走する、キラっキラのメロディー。周りに広がるは、現実感のない夕焼け空。車内に解き放たれた魔法のような時間。高揚感が半端なかった。

 

もう一つ前、別のところで生活してたとき。

冬、山のなかの雪道をゆっくり走っていたところ。流れてきたのがゆらゆら帝国の「パーティはやらない」。どこもかしこも雪で埋まってしん…となったところに、気怠げな音がすべりだした。永遠に雪道を行くような、不思議な気分に陥ったことを覚えている。

 

こういうのもう一度体験したくて、同じような場所で、同じような季節、同じような時間に曲を流してみたりするけど、絶対に再現できないのだ。めったに起きないからこそ、遭遇したときの幸福感はたまらないものがある。